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東海林さだお飯 Archive

東海林さだおの「炭酸水のお茶漬け」ほか

ゆで卵の丸かじり (文春文庫)久々に東海林さだお先生の「丸かじり」シリーズより。
わたしは文春文庫派なのですが(でもたまに我慢できず、先に出る朝日新聞出版のも手に取っちゃう)、最新刊の「ゆで卵の丸かじり」に、久々にさだお先生らしいチャレンジ精神がいかんなく発揮される回があったのです。

かつて
口にかっぱえびせんは何本入るのか
スイカを丸ごとむいて食べてみる
おかずなしで丼めし山盛り完食
など、非常にどうでもいいのにワクワクしてしまう、ミニマムかつエクストリームな挑戦を成し遂げてきたさだお先生。

文庫最新刊の「決行! 炭酸水!」のエピソードでは、炭酸水の秘めたる可能性に目をつけます。
常軌を逸した猛暑が当たり前となった日本の夏、永谷園が売り出す「冷やし茶漬け」とハイボールブームで注目を浴びる炭酸水を見て、「冷たい炭酸水をそそいだお茶漬け」を思いつくのです。さらには、ソーメンや味噌汁も水のかわりに炭酸水を使うとどうなるのか? と好奇心はエスカレート。
こんなことされてるけど、御年76歳ですよ(現在)! 漫画界とエッセー界の重鎮にしてこの子供のような好奇心、脱帽です。

茶漬け炭酸茶漬け:
まずはコレから。
エッセイの最初に梅干し茶漬けについて触れてる箇所があったので、今回はそれで。
……というのは言い訳で、さすがにシャケとかタラコとか明太トンコツとかは炭酸でかっこみたくないな……という、日和った部分もあります。

茶碗にご飯をよそってお茶漬けの素、梅干しをのせ、上から炭酸水をどばどば。

泡立ってる……。
茶漬け2

――アッというまにかっこんで、旨い、と叫び、ゲフッとげっぷ。
という本文のとおり、炭酸がシュワシュワいっているうちに、ガーッとかきこみます。
口のなかに冷たい炭酸の刺激とご飯粒、梅の酸味が一気に入ってきて、「なんだかわからないけど、うまかった」という不思議な食後感。普通のお茶漬けのしみじみ感とは真逆のおいしさ。
ちなみにご飯は少な目で、冷ごはんにしたほうがさっぱりしておすすめ(熱々だと炭酸水がぬるくなっていまいち)。
梅以外だと、わさびや海苔味も合いそう。

「炭酸料理、いいかも!」とはずみがつき、ほかに紹介されてたメニューも試してみます。

まずはソーメン。いつものセットに、炭酸水のボトルがまぎれこむ違和感。
そうめん

希釈タイプのめんつゆを、炭酸水で割ります。炭酸水をたっぷり目にして、「薄め」に仕上げるのがコツだそう。
そうめん3

麺を入れるとさらにシュワシュワ。お茶漬けより、見た目は涼やかでおいしそう。
ソーメンをひたしたあとは、そのままつゆと一緒にすすりこむように食べるのがベストだそう。「つける」のではなく、つゆも一緒に「飲む」イメージ。
そうめん4
感想。最初の一口は「お、アリかも」と思うのですが、炭酸で割るとつゆに苦さが出てしまうようで、食べ進めると「普通のつゆ」に戻りたくなってしまう……(使う炭酸水やめんつゆによるのかも)。
ただお茶漬けと同じく、普段心安らかに食べているソーメンが、炭酸ですすると「激しい食べ物」になるのが面白い。

最後の挑戦は「味噌汁」。
一番不安な感じですが、「意外にも一番よかった」とさだお先生が太鼓判を押してるので、先入観は捨てることに。
だし入りの生みそを容器に入れて少量の水でとき、炭酸水をそそぎます。
みそ汁
激しく泡立っていて、コーヒー牛乳っぽくも見える。
思い切ってゴクゴクいくと、コップで飲んだせいか「炭酸ドリンクなのに……しょっぱい」という状況に、味覚が混乱していくのがわかります。
炭酸水ブームで「甘くない炭酸」には慣れたはずなのに、「しょっぱい炭酸」に人類の舌はまだ追いついていないのかもしれない……。

私はお茶漬けが一番おいしかったけど、さだお先生は味噌汁がベストとおっしゃっているので、人によって好みは違うかも。「食の常識をくつがえす」ひとり遊び、手軽にできるのでご興味ある方は夏の間にいかがでしょう。


イベントのお知らせ:
枡野浩一×梅本ゆうこ×MoF 「大学生が企画!文学を味わう“ノベライス” 〜『僕は運動おんち』のミルクサイダーと『こころ』のカステラを味わおう〜」
8月22日(金)20:00~、下北沢のブックカフェ「B&B」で開催するイベントです。
学生さんが主催する 「文学と食」にまつわる企画をお手伝いさせていただきました(文学に縁もゆかりもない人間なのにアレですが…)。
お笑い分野でも活躍されている歌人・枡野浩一さんもご出演されるので、ファンの方はぜひ!

▽詳細とチケットのお申込みはこちら
http://bookandbeer.com/blog/event/20140822_bt/

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東海林さだおの味噌カレー

東海林さだお 味噌カレー

クリスマスイブなのに、なんか真逆なベクトルの記事ですみません。
味噌チャーハンに続き、東海林先生の「味噌カレー」を作ってみました。「マツタケの丸かじり」に登場するメニューです。

「ありそうでなく、気がつきそうで気がつかなかった」味噌とカレーの組み合わせ。確かにラーメンにも鍋にも味噌味はあるのに、カレーにないのは不思議ですよね(もしかして、八丁味噌帝国の名古屋あたりにはすでにあったりするのだろうか……)。東海林先生は、モツ煮込みを食べている時に、ふとひらめいたそうです。味噌 vs. カレーと、日印の調味料のガチンコ勝負になりそうな感じですが、実際どうなんでしょうか。

RIMG5766_20101224005917.jpg材料:
味噌は赤、白、八丁、田舎味噌の四種類(赤味噌と八丁味噌の違いがよくわからない……どちらかだけでもいいかも)。
あとは豚の角切り肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんと普通のカレーと同じ。
ルーは、S&Bのカレー粉と、カレールーを1?2かけ。


RIMG5770.jpg作り方:※分量はご参考までに
鍋に油を引いて玉ねぎをキツネ色になるまで炒めます。続いて豚肉を入れ、火が通ったら各種味噌を小さじ1ずつ入れます。

RIMG5773_20101224005915.jpg肉に味噌をからめるように炒めます。味噌の香ばしい匂いがしてきて、このままおかずにして食べたい誘惑にかられる。
あらかじめレンジで軽く熱したじゃがいも、にんじんを入れ、さらに炒めます。

RIMG5777_20101224005915.jpgS&Bカレー粉を大さじ1入れて炒め、水600ccを入れて煮込みます。

RIMG5780.jpg一度火を止めてカレールーを1?2かけ入れ、弱火で40分煮込んだら出来上がり。


日印混合なので、丼に盛ってみた。
東海林さだお 味噌カレー
食べた感想:
東海林先生も驚いてましたが、味噌、カレーに完敗
食べてみるとほぼそのままカレーで、味噌とはっきりわかる味はほとんどしません。ただ、後味がなんか妙にまろやかで、和食独特のうまみがあるような気もします。蕎麦屋さんのカレーっぽいというか。なのでやっぱりご飯に合う。らっきょうにも合う。

そういえば味平カレーを作ったときも、醤油の味はほとんどしなかったなー。日本の発酵食品では、カレーには勝てないのでしょうか……。
逆にカレーって、どんな調味料をも打ち負かす強烈な味だからこそ、「隠し味」が発達したのかもしれないなあ……とも思いました。

4167177463マツタケの丸かじり (文春文庫)
東海林 さだお
文藝春秋 2001-01

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東海林さだおの銀鉄丼

東海林さだお 銀鉄丼

以前に東海林さだお先生の「銀火丼」を作りましたが、今回は「銀丼」。

鉄火丼よりウマい、という意味をこめてつけられた「銀火丼」は、マグロのかわりにカツオを使った漬け丼でした。「銀鉄丼」は、東海林先生が以来「構想二十二年、総製作費四九五円」をかけてバージョンアップさせたもの。その名のとおり、銀=カツオ、鉄=マグロ、を一挙搭載した、なんだかゴージャスな印象の丼です。

確かに色んな海鮮丼はあれど、同じ赤身のカツオとマグロをかけあわせた丼って、これまでなかったですよね。使われる薬味も、シソに生姜、海苔、ゴマ、ワサビと総動員。ここまでくるとちょっと無秩序な組み合わせにも見えますが、果たしてどんな味になるのか。
マグロ カツオ
作り方:
1.マグロの刺身(特売で安かったので、贅沢に中トロ!!)は薄切りにし、カツオの刺身は粗めのアジのたたき状にします。

マグロを漬ける カツオを漬ける
2.それぞれの刺身を、酒・みりんを加えた醤油に2?3分漬け込みます。

カツオを敷き詰める 紫蘇、生姜

マグロを敷き詰める3.丼に温かいご飯を盛り、漬けたカツオを薄く敷き、針ショウガを散らします。さらに細かく切ったシソを散らし、その上にマグロを鉄火丼風に並べます(醤油はビタビタの状態でOK)。
刻み海苔、白ゴマ、ワサビをのせて完成。


食べるときは、東海林先生おなじみの「垂直掘削方式」で。
東海林さだお 銀鉄丼
食べた感想:
マグロとカツオの組み合わせは、予想以上にまっったく違和感なし。「変わった取り合わせ」という前提も忘れるほど、すごく自然な味です(やっぱ赤身同士だからかなー)。
熱々のご飯の上に敷いたカツオは、半生状態になってちょっとタタキっぽくなり、その上のひんやりしたマグロと一緒に食べると、なかなか美味しい。薬味も、ワサビにショウガにシソ……と節操ないのに、一緒に食べるとこれも意外なほどよく合いました。

邪道と先生に怒られそうだけど、最後に韓国風&手こね寿司風(?)に、ごま油を少したらして混ぜて食べてもなかなかいける。
普通の鉄火丼よりちょっと贅沢気分が味わえて、おすすめです。

ゴハンの丸かじり (文春文庫)
ゴハンの丸かじり (文春文庫)東海林 さだお

おすすめ平均
stars中身はないけど、面白い。
starsざるそばみたいに、
starsショージ君の執念『銀鉄丼』。美味い!!
starsいつもどおりの面白さ

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