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マンガ食堂 - 漫画の料理、レシピを再現

「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波)の炊飯器で作る牛すじカレー

「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波/講談社)の炊飯器で作る牛筋カレー

「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波/講談社)1巻よりこの夏、何度も作ったカレーを、師走の今ようやくご紹介。
「ホクサイと飯さえあれば」に登場する、炊飯器で作る牛すじカレー。
※【コマ引用】「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波/講談社)1巻より

主人公・ブンちゃんの美大生時代を描く本作には、前作「ホクサイと飯」にも増して個性的なキャラが出てきます。そのひとりが、(よそいきモードの)ブンちゃんにひと目ぼれする新米教師・柑田川。

「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波/講談社)1巻より熱血教師にあこがれるも生徒の指導に空回りする日々。初対面の彼にそんな悩みを打ち明けられ、ブンが教えるのがこの牛すじカレー。
※【コマ引用】「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波/講談社)1巻より

炊飯器に材料を入れてスイッチを押して家を出れば、くつくつと食材は煮込まれ、帰るころには美味しいカレーが完成している。
そう思うだけで、今日一日素敵な日でしょ?
この発想に、私もズキュンとやられました。なんて前向きな料理!

カレーの肉の好みは牛派、豚派、鶏派と分かれますが、個人的には断然「牛すじ」です。自分で作るときは、圧力鍋のお世話になることが多いけど、炊飯器で作るとどんな風になるのかも、期待大。


牛筋をゆでこぼす作り方:
牛すじ肉はひと口大に切り、たっぷりのお湯で茹でこぼして脂を落とす(気になる人は2回やってもいいかと)。

炊飯器 炊飯器2
炊飯器にみじん切りした玉ねぎ、にんにく、しょうが、ひと口大に切ったかぼちゃを順に入れる。
続けてコンソメキューブ、塩コショウ、牛すじ肉、トマト缶、カレーパウダーを順に入れて炊飯スイッチを押す。

炊飯器3あとは炊飯終了後に5~6時間保温すれば完成。
ただうちの炊飯器の場合、上記の方法だとカレー粉と具材がちゃんと混ざらなかった……。炊飯モード終了後に一度フタをあけてかき混ぜる→保温モード、としたらうまくいきました。

完成保温後がこちら。
※ご飯は先に炊いておこう!

「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波/講談社)の炊飯器で作る牛筋カレー
食べた感想:
トマトの酸味と、かぼちゃの甘み、そしてトロトロの状態になった牛すじ肉がめちゃくちゃいい!
ルーを使わないカレーを美味しく仕上げるのって初心者には難しいですが、これは保温でじっくり調理したおかげで、スロークッカーで煮込んだような完成された味わい(2日目はもっと美味しかった)。

憂鬱な日も、ちょっとした仕込みをするだけで、絶品カレーが待っている「素敵な日」に一変する。
ラクだとか合理的だとかを超えて、自分へのサプライズになる料理ってとっても貴重。自炊をしていると、「帰ったら料理が待っている」喜びってなかなか味わえないですもんね。というわけで、ハマって夏の間に何度も作りました。

ひとつ困ったのは、このあと炊飯器でご飯をたくと、数日間は蒸気口からカレー臭が充満してしまう点。あくまでも匂いだけですが、気になる人はご注意を^^;

ホクサイと飯さえあれば(1) (ヤングマガジンコミックス)
ホクサイと飯さえあれば(1) (ヤングマガジンコミックス)

ホクサイと飯さえあれば(2) (ヤングマガジンコミックス)
ホクサイと飯さえあれば(2) (ヤングマガジンコミックス)

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「颯爽な家政婦さん」(小池田マヤ)のさつまいもと鶏のクスクス

「颯爽な家政婦さん」(小池田マヤ)のさつまいもと鶏のクスクス

「颯爽な家政婦さん」(小池田マヤ/双葉社)より大好きな「家政婦・里」シリーズに新作が!(いつの間にか掲載誌が「フィールヤング」から双葉社の「JOUR」にうつってたんですね)

新刊「颯爽の家政婦さん」には、2つのエピソードが収録されています。今回は後編の「サンドローズ」のなかに登場する、さつまいもと鶏のクスクスを再現してみました。
※【コマ引用】「颯爽な家政婦さん」(小池田マヤ/双葉社)より

里が派遣されたのは、認知症が進む姑(大奥様)と、その介護で鬱になった妻、家庭を放置する夫、という崩壊気味の一家。さしものSランク家政婦も、ここでは苦戦を強いられます。

「颯爽な家政婦さん」(小池田マヤ/双葉社)より鮮烈なのは、里がリクエストに応えて作ったクスクス料理を、妻・真砂が「本物の味はこうじゃない」と床にぶちまけるシーン。さらに嫌がらせのように、里はその後も続けてクスクスを作らされます。
※【コマ引用】「颯爽な家政婦さん」(小池田マヤ/双葉社)より

「世界最小のパスタ」クスクスは世界中で広く食べられていますが、本場はチュニジアやモロッコといった、サハラ砂漠が広がるマグレブ地域。

非日常的なエスニック料理の背後には、この家の嫁姑間の確執が潜んでいました。クスクスを通じて描き出される、まるで砂漠のように終わりのない女たちの地獄、そして美しい現実逃避。

「里シリーズ」が単なるグルメ漫画でないのは、家事を通じて日常に潜む光や暗部を描いているところにあると思います。

クスクス作り方:(※レシピは単行本の小池田先生のあと書きを参考にしています。詳しい分量などはそちらをご確認ください)

お店で買った乾燥クスクスが、偶然にも作中と同じ製品でちょっとうれしかった(チュニジアのローズブランシュというブランドのようです)。
お湯で戻すだけのインスタント版と、数回に分けて蒸す本格版の2種類の方法が紹介されていますが、今回はせっかくなので後者の方法で。

水を入れる 混ぜる
ボウルにクスクスと水を入れ、よく混ぜて2~3分吸水させます。水気を含んだクスクスは、手で混ぜると粟のようにくっつきます。チュニジアにはきっと「濡れ手にクスクス」みたいな慣用句があるに違いない。

蒸す オリーブオイル
蒸し器の上にガーゼをしいたボウルをのせ、クスクスを入れて15分蒸します(フタはしない)。蒸したクスクスはボウルに戻し、塩、オリーブオイル、水を加えてよく混ぜます。

蒸す(3回目)上記と同様の方法でまた15分蒸して、ボウルで塩&オリーブ&水。
これを「気が済むまで」繰り返したら完成。私は3回蒸しましたが、これくらいでふっくらした食感に仕上がります(塩味がきつくなりすぎないように注意)。
途中で味見をしたところ、「クスクスってこんなに美味しかったっけ…」と驚きました。何度かお店で食べたことはあるけど、蒸したてがこれほど美味と知らなかった。時間がある方は、ぜひ蒸す方法で試していただきたい。

鶏ももの下ごしらえクスクスを蒸している間に、鶏モモ肉を下ごしらえ。
ひと口大に切ったモモ肉に、塩・コショウ、コリアンダー、ターメリック、みじん切りしたショウガとニンニクをよく揉みこみます。

さつまいも 野菜
メインのさつまいもは、2センチ角に切って水にさらしておく。野菜は今回はトマト、ズッキーニ、にんじん、ごぼう、玉ねぎと盛りだくさんに。

鶏ももとさつまいも 野菜を炒める
フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、下ごしらえした鶏モモ肉に強火で焼き目をつけ、脂が出たらさつまいもを入れて軽く一緒に炒める。いったん取り出し、残った脂で野菜を炒める。

スープストック クスクス投入
野菜がしんなりしてきたら、お湯で溶かしたスープストック(分量は書かれていませんが、今回はクスクス2合分に対して300ccほど)、ローレル、パセリを入れてひと煮立ちさせる。取り分けておいた鶏とサツマイモ、クスクスを投入してよく混ぜる。

オーブンへオーブンプレートにオリーブオイルをぬったクッキングシートを乗せ、クスクスを平らに敷き詰めます(2合分のクスクスを炊いたものの、うちのオーブンには入りきらなかったので、写真は1/2量です)。
オーブンで表面がカリッとする程度に焼き(今回は180度で30分ほど)、仕上げにバターを溶かしかけて完成。


焼きあがったクスクスは表面が黄金色。確かに美しい砂漠のよう。
焼き上がり

取り分けていただきます。
「颯爽な家政婦さん」(小池田マヤ)のさつまいもと鶏のクスクス

「颯爽な家政婦さん」(小池田マヤ)のさつまいもと鶏のクスクス
食べた感想:
表面はこんがり、スープを吸ってふっくら炊きあがったクスクスと、サツマイモの甘み、スパイシーな鶏肉、食感さまざまな野菜の取り合わせがなんとも美味しい。これ一皿ですごい満足感。
残りはお弁当にしたのですが、冷めてもしっかり美味しくて、こんなに優秀な食材だと思わなかったよ、クスクス。今度は羊肉やシーフードでも試してみたいなー。

ちなみに作中にも登場しますが、本場では「クスクス専用鍋」というものまであるらしい。

下の段でスープを作り、その蒸気で上の段のクスクスを蒸す…という仕組み。里が完敗した大奥様の本格クスクス、これもいつかチャレンジしてみたい。

颯爽な家政婦さん (ジュールコミックス)
小池田 マヤ
4575336092



家政婦さんシリーズの再現一覧はこちら(※PCのみ)



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「にがくてあまい」(小林ユミヲ)の高キビのキーマカレー

「にがくてあまい」の高キビのキーマカレー

「にがくてあまい」(小林ユミヲ/マッグガーデン)1巻より「にがくてあまい」のレシピはマクロビ系で材料に特殊なものが多いため、「作りたい!」と思ってもすぐに挑めないことがあるのですが、念願の食材がようやく手に入ったので久々に再現してみました。
1巻に登場する高キビのキーマカレー(菜々もちもちキーマカレー)です。
※【コマ引用】「にがくてあまい」(小林ユミヲ/マッグガーデン)1巻より


高キビこちらがずっと憧れていた、高キビ。
普段馴染みのない食材ですが、モロコシ、コーリャン、ソルガムという名前でも呼ばれ、世界中で栽培されているイネ科の穀物(「紅いコーリャン」って映画もありましたね)。

ベジタリアンの間では、その食感から肉の代用食材として定番になっているようで(別名「ミート・ミレット」)、栄養価も豊富だそう。雑穀というと総じておとなしいイメージがあるけど、こんな「肉」の称号まで手にするパワー系もいるんですね。

この高キビをひき肉がわりにして、キーマカレー風に仕上げたのが今回のレシピ。
マキがお肉と信じて疑わなかったこの穀物の味がずっと気になっていたので、うきうきと再現してみます。

炊く 炊く2
作り方:
高キビは同分量の水と塩少々と一緒に圧力鍋にかけて10~15分加圧、そのまま冷まします(ひと晩浸水すれば、炊飯器でも炊けるみたい)。
炊けたのが右の写真。味見してみると、「なんだこれ…!」と衝撃を受けたほど美味しい。お肉というよりは、モチモチ、シコシコしたお赤飯のような味で、今まで食べた雑穀のなかで一番好きかも。

しょうがを炒める 玉ねぎを炒める
鍋に油を入れて熱し、しょうがとにんにくのみじん切りを炒める。香りが立ったら玉ねぎのみじん切りを入れ、しんなりするまで炒める。

たかきび、にんじんを炒める トマト缶
すりおろしたニンジン、高キビを入れて炒め、全体が馴染んできたらトマト缶と昆布だしを入れ、弱火で煮込む。
煮込んでいくと高キビのデンプン質のせいか、鍋のなかのカレーがとろみをつけたように、もったりとしてきます。

カレー粉 ココア
カレーパウダー、ココアを入れる。ココアはコクと色に深みを出すのに必要なようです。最後に塩で味を調えます。

できあがり 玄米
丸く盛り付けた玄米の横にカレーを添え、パセリを散らして完成。

「にがくてあまい。」の高キビのキーマカレー

見た目はまさにキーマカレーそのもの。

「にがくてあまい。」の高キビのキーマカレー
食べた感想:
ひき肉、というより豆カレーに近い印象ですが、高キビのもっちりシコシコ、玄米のプチプチの食感がなんとも楽しい。
調味料は塩だけなのに、トマトや昆布だしのおかげで、ちゃんと深い味わいのカレーになっていることにも感動。野菜嫌いのマキがパクパク食べたのも納得です。
基本的にヴィーガンの「にがあま」には反しちゃうけど、チーズをトッピングしても相性抜群でした。

偏食の塊のようなマキが渚の料理を毎回ものすごくおいしそうに食べるのを見ると、料理の作り手と食べ手にも「相性」ってあるのかも、と思う。「気持ちよく食べてくれる相棒」ってのは、作り手にとって何より得難い存在で、「何食べ」のシロさんにとってのケンジもそうだけど、「料理が得意な主人公」だけじゃ成り立たないのが、今の料理漫画なのかも。

いやー、しかし高キビがこんなに美味しいとは思わなかった。もう第二の主食にしたいくらいスキ(自然食の店で買うと、わりと高いのが難ですね……)。
小林先生もお気に入りのようで、作中には高キビを使ったレシピが何度か出てくるので、今後もちょくちょく試していこうと思います。

にがくてあまい 1 (EDEN)
にがくてあまい 1 (EDEN)
国産(岩手県) たかきび 500g チャック付
国産(岩手県) たかきび 500g チャック付

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